ミュージカル「ヘタリア」FINAL LIVE〜A World in the Universe〜を観たよ
ミュージカル「ヘタリア」FINAL LIVE〜A World in the Universe〜を観てきたよ。
『ミュージカル「ヘタリア」FINAL LIVE〜A World in the Universe〜』公式HP
運良く、幕張と大阪どちらも観れた。
これを書いているのは大阪大千穐楽を観た2時間後なので、まだふわふわしてる。そしてとても清々しい気分でいる。
(※あまりにも長くなり結局一ヶ月くらいかけて書きました)
幸せな作品だったと思う。
舞台作品なんて続編ある方が珍しい。*1
逆に「終わり」が約束されている作品も珍しい。
だから最初から「これが最後」を謳い文句に、演者と観客がこんなにも「最後」を意識して、「最後」に向かって走り、ここまで丁寧にお別れをするというのは、他ではなかなかないんじゃないんだろうか。少なくとも私が観てきた舞台ではなかった。
ヘタミュ第1作目の千穐楽も観れたのだけど、あの時だって続編が出るかどうかなんて不明だった。むしろヘタリアという作品が旬のものではなかったし、作品が幻冬社から集英社に移ったこともあってこれっきりだろうなってなんとなく思ってた。
でも今回のような雰囲気はなかった。もちろんシリーズを重ねるごとに演者も観客も想いが強くなるとは思うんだけど、1作目のあの雰囲気は、私がこれまで観てきた舞台の千穐楽と同様のテンションだったし、あれでも十分、エモーショナルな終わり方だった。
だから、観客はあれでも十分満たされたと思うのだ。
終わってほしくない!さみしい!と思いつつも、拍手を送って、満足して帰ってたと思う。
だって私、21時には終わって、22時ごろには家に着くつもりだったもん。
イタちゃんが4時間って言ってたけど、4時間半だよね?私終電ギリギリだったし、その日帰るのを諦めた遠方の方もいたと思う。
とても悪い言い方すると、1時間ちょっとは、演者達が役を脱ぎ捨て演者自身として感情を吐露する自己満足の為にあり、それを観客がただただ眺める時間だった。
そしてそれが許された時間だった。
2.5次元の舞台ってやっぱり特殊で、役者目当ての人は他のジャンルの舞台*2に比べて少なめだと思うし、私含め原作が好きな人が、原作のキャラが動いているのを観たいために来ているのが半数だと思うので、正直挨拶タイムでトップバッターのぷーちゃんがいきなりぷーちゃんを脱ぎ捨てたことに一瞬ひやっとしたし、びっくりした。しかも長いからちょっと時計見た。このあとどうするんだろうって思った。でもそんなことすぐにどうでもよくなった。
決して安くはない円盤の特典のようなものを、なかなか見せてもらえない役者のドキュメンタリーを、今、生で見せてもらっているのだ。
あの一人一人が役を脱ぐ様を観て、その演者の中に私たちが愛したキャラクターが確実に残っていることを感じて、観客は本当のお別れの準備をできたと思うし、最後のまるかいて地球から神様のしずくを気持ちよく清々しい気持ちで歌えたんじゃないかなあと。
この千穐楽は、つくづく、異様だったなと思う。
いやー……まさしく「卒業式」だったなあ…。
卒業式を丁寧にできる舞台は稀だと思うので、本当に、本当に幸せな作品だったと思う。
観に行けてよかった。
…と、センシティブに語るのはここまでで、この後はメモ程度の感想、およびヘタミュへのお手紙です。
おヒマな方だけお付き合いください。
幕張と大阪混じっています。
全体について
歌!上手くなったよね!!
直前に出たCDを予習がわりに聞いてたから余計にレベルアップしたな〜!と思った。
逆に幕張見た後にCD聞いたら1作目とか下手だなと思った。1作目は1作目で十分満足してたのにな。
舞台装置、お金かかってるなあ。
CGってしょぼいものでもお金結構かかるよね。
CG映像作る仕事してるからぼんやりわかるけど、あのレベルであの数、結構お金かかったんじゃないかなあって…。
あと舞台装置含めセンスめちゃくちゃいい。
1作目から思ってたけど、センスいい。
ライブは歌だけなのかなと思ってたけど、ちゃんと時代の流れみたいなものも作ってくれてて嬉しかった。歌歌うだけかなって思ってたけどちゃんとダイジェストになってた。そうじゃないとヘタリア感は薄れてたと思う。
つくづくヘタリアという作品はいい演出家さん脚本家さんと出会ったなと思った。
ライブっぽさでいうと、ジャニオタの私は幕張の花道があってセンステがあって…みたいなのがしっくりくるんだけど、大阪の方が正直見やすかった。幕張は目が足りなさすぎた。
好きな曲について
世界の謎の謎の鍵
この曲がめちゃくちゃ好きで。
全作品のナンバー1はダントツにWW1なんだけども、ライブでは途中からでしかも好きなところが省略されていたので、2番目のこれが繰り上がり1位。
やっぱり大好きな1作目のOPなので刷り込まれてるし、ヘタミュといえば?と聞かれたらこの曲を即挙げる。
キャラの名前使ってないのにキャラ紹介曲になってるのいい。
アメリカさんとイタちゃんのソロパートが好き。
みんなほんとお歌うまくなったねえ…。
ユニゾンだと思ってたところが、今回のライブでハモリだったんだ!と気づいた。
美しいハモリだった。
しばらく脳内で流れるのもこの曲が多かった。
君と僕の物語
ヘタミュ、メロディのセンスもすごいなと思う。
なんでこんな垢抜けているエモーショナルなメロディを次から次へと出せるんだろう。
作曲家にもほんと恵まれてよかった。曲だけで場が持つのすごいと思う。
お〜おお〜お〜お〜がもうほんと…
幕張ではアンサンブルちゃんのしょっぱなのセットアップに鳥肌立った。
アンコール替わりにこの曲のイントロを口ずさもうという企画がツイッターでまわってきてその時はいいねもRTも少なかったしそんなに上手く行くかなあ?と思っていたんだけど、大阪千穐楽で皆がいっせいに歌いだして気持ちよかった。上田君がツイッターであれに触れていて、喜んでくれたのがわかって、企画してくれた方には本当にありがとうと言いたい。
BreakOutReality
うわー!!!!!!!!アイランドルだーーーーーーー!!!
噂のアイランドルは本当に存在してたんだ!!!!!!!
特に幕張はめちゃくちゃアイドルだった…滝翼かよ…ヘタミュの滝翼かよ…(Kinkiではないなと思う)
HO!サマー歌ってくれよ…。
レーザー光線の中に正座するにほんさん侍すぎてシュール。大好き。
イギリスさんはひたすらかっこいい。
エ、エモ過ぎやろ・・・。
特に幕張、銃士が四方を囲んで銃口を向けている中、取り合わずにグランドピアノを引きながら美しく歌い上げるオーストリアさん・・・。
あの時だけは幕張がウィーン劇場になってた・・・。
大阪では舞台装置の都合上オーストリアさんが蚊帳の外になっていてちょっと残念だった。
大事な人の取扱説明書
涙腺ブレイカー。
前奏だけで泣く。
12の3で日独伊、世界会議
上田ドイツがこんなに長く歌うの初めてじゃない?!
ライブ前に聴いてたけどCDが上田ドイツだと言われても気付かないかもしれない。
この場に近江君もいるよ~!!!!と思った。特に世界会議は鳥肌立った。
キャストについて
イタちゃん
ヘタミュではじめて演者さんの声を聴いたのはイタちゃんの開演前の案内放送だった。
1作目千穐楽、4列目中央よりというかなりいい席を取れていたにも関わらず、テンションが低いままで臨んだんだけど、この声聴いた途端にわ~イタちゃんだー!!!と鳥肌が立ったのを鮮明に覚えている。
正直あの声のおかげで私はすっとあの舞台に入り込んでいけたのだと思うし、あの舞台を間違いなくヘタリアだと思えたのだと思う。
幕が上がって、動きだしたイタちゃんもまぎれもなくイタちゃんだった。
そこにイタちゃんがおったのじゃよ・・・!!!
自分の中の語り部婆が顔を出すくらいに興奮した。
元々声とか雰囲気とかが似てるんだろうなとは思うけど、話し方、歌い方、仕草は本人の研究の賜物だと思うし、研究の結果を余すところなく再現できるそのポテンシャルがすばらしい。いやープロフェッショナルだった。
イタちゃんって、基本ボケ担当なはずなのに、一見しっかり者のドイツさんとにほんさんが天然ボケを出してきた時にツッコミにまわるのが凄く好きなんだけど、舞台上のイタちゃんもそうだったので、ほんとに作品を読み込んでるんだな~と思えて嬉しかった。
恥ずかしげもなく言うとコミケ帰りで開演2~3分前に着席したためパンフレットなんか持ってなかった(そもそも物販には用がないと思っていた)。
終了後興奮したまま同行者とパンフを買い中を見て、「あのこまじで17歳なの?!」と驚愕。
その若さで難役(いやほんと難役だと思う)をこなし座長まで勤めるとは・・・!
そんなこんなで1作目ではそつないな、しっかりした子だな、と思った。
でも2作目、3作目と見ていくうちに、年相応かもしれない、感じさせないだけで苦しんだのかもしれないと思うようになり、ライブのカテコでのメインキャスト1人1人に対する言葉で、彼なりに苦しみながら座長を務めてくれたんだ、この作品に関わる事でたくさん勉強し成長したんだ、そしてそれに対して感謝の念をちゃんと抱いているんだと思い、この作品の座長が彼でよかったなと心の底から思ったよ。
アンサンブルさんのツイッターとかもじろじろ見てるんだけど、新規加入の人達と一緒に食事にいったりとかもしてて、なんかそういうの凄く座長っぽいし、いいよね。
そしてその頑張る姿を見て周りの大人たちも支えようと思うんだろうな。
大沢たかお主演のJINがめちゃくちゃ好きで、主人公の仁(たかお)が、
「正直でおのれを大きく見せることはしない。けれど自分のなすべきことに対しては、あらん限りの努力をする。あなたの器は、きっとそう大きくはない。しかし、とても美しいんでしょうな。それがゆえに、周りの人間は助けたい守りたいと思う。それが南方仁という器なのでしょう」
と醤油メーカーのヤマサの社長に言われるシーンが1位2位を争うくらい好きなんだけど、イタちゃん役の崚行くんを見ているとそのシーンがわっと浮かぶので、崚行くんは現代の仁先生として生きていって欲しい。
座長、素晴らしい舞台をありがとう。
ドイツさん
1作目が一番好きなので、やっぱり近江ドイツには格別の思い入れがあるんだけど、そういう人私以外にも結構いると思うんだ。
その中で2代目としてやっていくのはご本人が言う通り重圧が凄かっただろうし、周りに同じ悩みを抱える人がいないのも辛かったと思う。
でも近江ドイツに思い入れがあるからと言って上田ドイツがどうこうとは思わないし、むしろ上田ドイツの方が原作のドイツさんのイメージに近いんだよね。German!って感じだよね。上田Germanだよね。
1作目のドイツさんは近江君にしかできなかったと思うけど、2作目3作目の安定感のあるドイツさんは上田君にしかできなかったと思うし、正直上田君のドイツを新たに作り上げても誰も文句は言わなかったと思う。それでも近江君とファンの気持ちを大切にして、苦しみながらも引き継ごうとしてくれた事が凄いなと思うしとても感謝するし、ライブで2人のドイツが統一されて本当によかったなあと思う。幕張で世界会議の歌を上田Germanが歌った時一瞬でドイツさんだー!ドイツさんかえって来た!いやずっといたけどなんか違う!ドイツさんだー!って涙出た。いやその前からぼろぼろ泣いてはいたんだけど、明らかに見えない誰かが私の心臓をぎゅー!って握ったよ。
ライブでは上田Germanが歌ってこなかった曲も歌ってて、この感覚はそれのせいかなって思ってたんだけど、ご本人が統一できたって言っててそれだー!って。
クリスマスの歌の時、幕張では席の関係でお背中しか見えなかったんだけど、大阪で正面から見れて、その顔がとても穏やかで、やっぱり涙腺大爆発したよ。
1作目の近江ドイツがあの歌を聞いた時、あのドイツさんは苦しくて恥ずかしくてこれからの不安もあってでも重圧から解き放たれていて、そんな色んな感情を処理しきれない表情をしていたけど、上田Germanの中で近江ドイツのあのぐちゃぐちゃな感情が昇華されたんだなあって号泣したよ。そしてこれ書いている今も思い出してちょっと泣いてる。
あの舞台に立ってた演者は皆それぞれクッソ重い思いを抱えていたと思うけど、上田Germanはその重いものを2人分抱え込んでいたのかと今更思い至ってさっきから鼻セレブのなくなりが早いわ。
重たかったのに頑張ってくれてありがとう。
にほんさん
私、にほんさん最推しなのでちょっと敬語になりますね。
ヘタミュが発表された時、にほんさんが一番心配でした。
ひまさんが作り上げたにほんさんって多面性がすごくて(いやまあ他のキャラもそうでそれがヘタリアの魅力の一つなんですけども)、それが日本人から見てもあー日本の擬人化だわ~ってちゃんと納得できるのが凄いと思ってて、それを果たして人間ごときが演じきれるのだろうかと。
見た目は可愛くてりりしくてちっちゃくてにほんさんぽいなと思ったんですが、それだけではにほんさんとは言えない!なぜならヘタリアファンは高橋広樹さんの低音ボイスと エロい 変態 ちょっとおねえっぽい しっとりとした演技に慣れているのでそこらへんが違ってくると違った話になって来るぞ!と、にほんさんに対しては懐疑的なまま1作目に臨んだのです。
・・・まあ土下座ですよね。疑ってすみませんでしたって謝るしかないですよね。
まず声が!にほんさんだった!あの!低音ボイスに! エロい! 変態! ちょっとおねえっぽい! しっとりとした演技!!!あの声で猫ちゃんって言うの?!ぎゃー!にほんさん!!!
所作もいちいちにほんさんでした。ツッコミキャラ、優等生キャラと思わせておいてのボケや、他のキャラの悪ふざけにのっかる感じもにほんさんでした!!
すごいな・・・こんな人いるんだな・・・じゃんぴんぐ土下座とかやっちゃうんだ・・・それで他のキャラをちょっと戸惑わせるんだ・・・ますますにほんさんだな・・・と、ずっと感心し通しでした。原作との違和感のなさではイタちゃんとにいちゃんとで争っています。
ライブでは、もちろん最推しですし、最後だから余すところなく見て後悔のないようにしようと思っていたんですけど、いやもう、にほんさんのあまりにもにほんさんなところ、大画面にアップで撮られた時の美しさに脳のデトックスが始まってしまって、あれ・・・?にほんさんだけ女優ライト当たってない・・・?今の黒木瞳かと思った・・・とそんなことばかり考えていました。どうしよう、びっくりするくらい具体的な印象が残っていない・・・。アシタカが初めてシシガミを見た時のこと思い出そうとするとこんな感じなのではないだろうか・・・。にほんさん・・・。
ちなみに同行者はにほんさんが出てくる度可愛い!可愛い!と小さく叫んでいました。
本当はもっと大きな声出叫びたかっただろうなと思います。苦しかったね。がんばったね。
にほんさんを演じていたうえちゃんに関しては、あまりうえちゃん自身の感情が見えないなと思っていたので、カテコでがっばー!とにほんさんを脱いだ時は本当にびっくりしたしとても嬉しかったです。忌々しそうな顔でりょうきくんに対し「昔の自分に似ている」と言ったとこ、あまりにも美しくて凄みがあって極妻かと思ったもん。鮮やかな着物を片肌にしているように一瞬見えたもん。うえちゃん中身出てる出てる!女優出てきてる!って思ったのはデトックスされていたせいなので仕方ない。
そんな風に美しくて可愛い見た目の内側にどろどろとしたものや男気や潔さが隠れていてそれがとてもかっこよかったです。
そんな彼だからこそ私の(私の)にほんさんを演じきれたんだろうなと。
あー!にほんさんを演じてくれてありがとうございました!大好きー!
ところでうえちゃん、りょうきくんのこと産んでない?
父性と母性を喧嘩させることなく内包してるのすごい。
アメリカさん
アメリカさんはほんとどういう感情で見ればいいのか・・・。ヘタミュを見続けるにあたり一つのテーマになってた。
他の演者さんが割と完璧にヘタリアの国を演じていたので初めて見た時、アメリカさんに対してだけ、ちょっと不満だった。
見た目は完璧だけど、アメリカさんのチャームポイントである若さみたいなものが何一つ感じられなくてその上ふざけまくってるし初見は感想が出てこなかった。違うな…?という気持ちだけで。
でも2作目3作目と観て、彼の自由さ、憎まれなさ、その場を一気に温めるというか、一声上げるだけで、観客に声を出すことを躊躇させないパワーはアメリカさんでしかないし、見た目も含めて他の人ではもう考えられないので、りゅうこさんはアメリカさんです。この洗脳の仕方もアメリカさんだよなあ…。
USA!USA!のC&R楽しすぎた!
アメリカさんが出てくるたび上がりきったテンションがさらにちょっと上がるの私はもう否定しない。
そしてアメリカさんがめちゃくちゃやってくれたおかげで、ヘタミュは原作にもないアニメにもないヘタミュらしさを作っていけたんじゃないかなあと今になって思う。
そのくせカテコで他の役者が役を脱いでいっている時、完全に役を脱がなかったの、なんかちょっとホッとしたよ。
演者のむきだしの感情をがんがんぶつけられてちょっと酸欠になりそうだったので、ありがたかった。
まあ彼は常に半脱ぎな感じではあるのでどこからが彼でどこからがアメリカさんなのかわからないけども、そこがトリックスターだなと思うし、うえちゃんが言った「人のために動く」人だということにも納得できるよ。
あとキャラを捨てなかった事に加え、ヘタミュに自分の荷物を乗せていない所が安定感のある大人だなと思いました。破壊と安定をありがとう。
まさしくトリックスターUSA!
イギリスさん
いやもう廣瀬くんはなあ・・・廣瀬くんに特別な感情(主に母性的なもの、そして同志感)を抱いた人結構いたんじゃないかなあと思う。
ヘタミュを観た人に良くも悪くも凄い爪跡残したよね。演技面でもドキュメンタリー面でも。
原作ではイギリスさんはわりと私の感情の外側にいた人なんだけど、1作目、イギリスさんが凄くかっこよくて可愛くてヤンキー丸出しでそのくせお兄ちゃんしてて、私にほんさん最推しなのに、帰り道同行者(叫んでた人)とイギリスさんかっこよかったってずっと言ってたくらいだった。
イギリスさんの魅力に気付かせてくれてありがとう、とまず言いたい。
ちょこちょこ言ってるけど、演者のツイッターはじろじろ見てたので、廣瀬くんがアニメイトでグッズを買っているのも絵を描いていたのも見てたよ。
はじめてイギリスさんに対して廣瀬くんが呟いた時は正直よくあるリップサービスかなと思ったんだけど、呟きが増えるたび、あ、これは本物だ、というかこの人オタクなんだとわかり、そしてそうなるともう同志だよね。
ヘタミュカンパニーへの愛を隠そうとしない人だったし、言葉にもしてくれたし、私は、だけど、私は、あれでヘタミュにより愛着を感じたし、「仕事とは別のところで原作に愛情を持ってくれている演者がいる」という事実が心をつなぎとめてくれてたなと思う。
多分その接し方って賛否両論だと思う。
他の舞台で廣瀬くんを知って好きになった人からすると寂しいと思うだろうし。
でもヘタミュカンパニーと言われるとなんとなく真っ先に廣瀬くん思い出すのは、愛に溢れていたこの作品の核になっていたからじゃないかなあと思う。
あくまで、私の中では、だし、それを他の人に押し付けるつもりはないし、他の人がどう思うかもどうでもいい。
イギリスさん、正直原作通りではなかったけど、原作よりちょっと史実に寄ったヘタミュの中で、とてもイギリスらしいイギリスだなと思ったし、原作にあるエッセンスをたくさん隠し味に使ってくれていて、見る度にイギリスさんの魅力に気付くよ。
イギリスさんを演じてくれてありがとう。
フランスさん
にほんさんの次に好きなのがフランスにいちゃん。
いやもう兄ちゃんだった・・・。中に小野坂さん入ってる?
高らかに歌うように話す感じ、風呂敷を広げすぎると慌ててたたもうとする感じ、一定調子でどんどんツッコミを入れていくあのスタイルめっちゃにいちゃんだった。
そしてもう見た目が・・・見た目がにいちゃんでしかなく・・・。
特に足が好き…長くてたくましい足…にいちゃん…。
ダンスまでもがにいちゃんしてた。ちょっとおっさんくさいの。あんなにかっこいいのに踊ると男くさいというかおっさんくさいの。でもそこがクッソかっこいいの。
1作目のマジノ線最高だった。だからあれをライブでも聴きたかったなー。
元々お歌上手いなって思ってたけどさらに上手くなったにいちゃんにマジノ線を高らかに自慢して欲しかったなあ。
フランスさん、劇中でもお兄さんだけど、実際にも一番お兄さんで、 大阪のカテコでどうまとめてくるのかな、どういう話をするかなと思ってたんだけど、やっぱりというかなんというか彼は役を脱がなかった。
アメリカさんほどではないけど割りとちらちら中身を見せていた人ではあるので、まあどこからがにいちゃんでどこからが寿里さんわかりにくいけど、幕張も大阪もにいちゃんの仮面をかぶったまま、歳下の演者を優しく見守っている姿にプロ意識みたいなものをとても感じた。そこが私の好きな「世界のお兄さん」フランスさんとかぶって、余計にフランスさんは寿里さんじゃないとなあと思った。
同行者がずっと赤いリボンでひとくくりにしたにいちゃんが観たい、って言ってて、ツイートもしてたんだけど、カテコのトークが終わって一旦はけたあと、リボンしてきてくれて、私も興奮したし、同行者は泣いてた。
私、めちゃくちゃ涙もろくて、いっつも泣いてて、同行者はそれをにやにやにこにこ見守ってくれるんだけど(私が先に泣くから冷静になってしまうというのもあると思う。ごめんやで)、声上げてて泣いてて、最後の最後まで観客が何をしたら喜ぶかを考え実行してくれてそういうところもにいちゃんだなと思ったよ。
寿里さんが本当に本当ににいちゃんでよかった。ありがとう。
ロシアさん
ろっさま、ダンス上手いし歌も上手いし凄いなと思ったらデ●ズニーキャストやっててそりゃそうよな!!!ってなった。最後歌って踊ってで疲れてくるとどうしても腰が前に出ちゃうのかなと思って見てたんだけどろっさまは軸がぶれないままでそれがとてもかっこよくて、ライブではついついろっさまに目が行きがちだった。
踊ってても声が震えないし、オーストリアさんと共にエンターテイメントとしての土台を支えてるように感じたよ。
幕張はスタンドE席だったんだけど、上手下手口に置かれたパネルの奥も丸見えでステージからはけた演者も丸見えだったんだけどろっさまがパネルの影に入ってもスタンドにずっと手を振って下手に消えてったの嬉しかったしなー!人を楽しませるプロだった。
可愛くて、でも怖い瞬間があって、純粋なのか計算してるのかわからないミステリアスな感じもあいまって、大国だな!さすがディ●ニーだな!ってろっさまの感想になるとそればっかり言ってた。
ろっさまのコサックもう見れないのかあ・・・と思うと本当に寂しいし、もっと一緒にヘドバンしたかったなあ。
にほんさんが、というか、うえちゃん、おっきーの事好きなんだろうなあ、めちゃ甘えてるなあというのが端々に出てたし、りょーきくんが(パーソナル面で)あなたのようになりたい、って言ってたのを見て、ムードメーカーとしてもこのカンパニーを支えてきたんだなあと思うと頭が上がらない。
(にほんさん、他の人がぼけたりのったりすると一緒にぼけたりのったりするのにろっさまの時だけ塩なのが、原作でのロシアンアレルギーを表現していたのか、単にうえちゃんがおっきーに甘えていたのかどっちなんだろう。どっちもかな)
カテコでも凄く穏やかで、見てて安心できたよ。素敵なろっさまをありがとう。
あとこんなところでなんですが、おめでとうございます。
中国さん
にーに…。にーに好き…。
2作目から兄弟の愛がテーマの一つになってると思うんだけど、イギリスのような依存(精神的な) があるわけでもなく、プロイセンのように自分の希望を託しているわけでもない 、にほんさんとはわりと自立しあった落ち着いた関係性で、それゆえに、にーにの老成ぶりを感じられるのがすごいなって。あー 年寄り 歴史の長い国なんだなって。
取説はほんと涙腺ブレイカーでほんと前奏だけで泣く…。2作目では、あの惚気とも思える長々としたにほんさんの説明を本人に知られないところでしているところに、無償の愛を感じたし、同時になんでも知ってるんだぞっていう独占欲も感じたし、他人に任せても自分たちの関係は変わらないという傲慢さも感じてうわー!!尊い!!!ってなったんだけど、ライブではにほんさんの前でひたすら優しく穏やかな表情で歌ってたので、敵味方に分かれていた時期を超えて本人の前で歌えてよかったねってやっぱり泣いた。エモかった。
あと、「にほん、いい国になったな」って言ったの、あれダブルミーニングだよね?杉江くん的にダブルミーニングだよね?!
幕張でも大阪でもカテコで役を脱がなかった杉江くんが、自分を自分のタイミングで見せたあの瞬間…もう私ずっとにーにと杉江くんに泣かされてるよ〜〜〜大好き…。
あとうえちゃんに無理やり役を脱がされてたのも泣きました。
極東兄弟のシリーズを重ねるごとに濃密に感じられた絆みたいなものイコール演者同士の絆でも合ったんだね…エモーショナル…フォーエヴァー…。
にーにの座り方、男らしさも感じるし、強そうにも感じるし、達人のじいちゃんって感じで、にーにのキャラ性がすごく出てて好きなんだけど、大阪のカテコでにーにが座った時初めて「終わらないで欲しい」って強く思ったよ。
いやもちろん終わらないで欲しいとはずっと思ってたけど、あんまり実感できてなくて、他の作品で杉江くんは見れてもこのにーにらしいにーにを演じてる杉江くんをもう見れないのかと、このシリーズは終わっちゃうんだと初めて実感してしまったよ。
ずっとうえちゃんと一緒に極東兄弟でいてほしい。
極東兄弟っていうコンビでM-1目指してほしい。
杉江にーにの切れ味抜群のツッコミ好きだった。
にほんさんを愛してくれてありがとう。
オーストリアさん
1作目で初めてキャスト見た時、え?オーストリアさんなの?他にもっと出番が多いキャラいるでしょ?あのキャラもあのキャラもいないのにオーストリアさん入ってくるの?と思ったことを懺悔しておきます。
1作目はオーストリアさんいないとほんと成り立たなかったもんね。ストーリーはヘタリアよりも史実寄りに舵を切っていた1作目、オーストリアさんがいたから最小限のキャストで無理なく表現できたんだろうし、そもそもドイツとイタリアの話には不可欠なお人であった…。
ソロでは飛び抜けて上手いし、語尾の処理っていえばいいのかな…フレーズの最後の一音まで丁寧に歌うことで安定感が出ると思うんだけど、CDで聴くとユニゾンでの語尾はオーストリアさんの声が綺麗に出てるなって思って、クオリティを支えてるのがすごいなって。そういう意味でもなくてはならない人だなと思ってたよ。
上でも書いたけど、サラエボ事件が好きで好きで好きで…。
「戦好きのおバカさん」とか「息子を取られた姑のような」みたいな歌詞もあるのに、最初から最後までノーブルだった…。
特にライブバージョン、幕張のはエモいの一言だった…。くっそノーブル…。
オーストリアさんも見た瞬間オーストリアさんだ!と思ったんだけど、それって仕草の優雅さや歌のうまさ、見た目、なんかももちろんその理由の一つだけど、やっぱり音楽の都の擬人化を歌うことが大好きなROUさんが演じたからオーストリアさんらしさがでてたのかなあと。
ヘタミュに優雅さをありがとう。
ROUさんのクラシカルな曲やミュージカル曲をもっと聴きたいです。
夢破れてを…夢破れてを歌って…!
スペインさん
みんな大好き親分。
正直キャストが発表された時「お顔が綺麗すぎるのでは…?」「そちらに気が行きそう」と思ったんだけど、そんなことなかった。
綺麗なお顔が気にならなくなるくらい(もちろんいい意味で!)豪快に笑うマイペースな親分は太陽のようだった。
親分に扮した途端に普段のしゅっとした見た目から愛嬌が出てくるのってなんだろう?凄く不思議に思ってた。これがプロ…!
イタちゃんとの掛け合いも可愛かった!近所の気のいい兄ちゃんって感じが可愛い。トマトの歌は早く円盤化して欲しい。
なのにアルマダ戦!アルマダ戦の無慈悲な表情…!はじめてみた2作目では本当に心臓打ちぬかれたよ…!無敵艦隊ヒュー!(負けちゃうけど)
演出は2作目の方が好きだったな~親分が艦隊の先頭にいる感じが凄く出てたし。あとでまたDVD観よ…。
幕張の千穐楽に駆け込み出演されたとのこと、そこに仕事を超えるものがあったのかなあと胸が熱くなったよ。観たかったなあ。
さらに胸アツだったのは4作目にしてようやく悪友が揃った事!
並んでるだけでも嬉しかったよ~!
カテコで大号泣するのかなと思ったら自分の言葉では泣かず、別の人の言葉で涙する姿が親分だなあ~と思った。ジェー君を親分にしようと決めた人にもお礼が言いたくなるよ。
最後に親分にまた会えて本当によかった!スケジュールきつきつだったのに出てくれてありがとう~!!!
ぷーちゃん
正直キャストが発表された時「お顔が綺麗すぎるのでは…?」「そちらに気が行きそう」と思ったんだけど、そんなことなかった。(デジャブ)
綺麗なお顔が気にならなくなるくらい(もちろんいい意味で!)残念な感じとそのくせいろんなものを背負ってるかっこよさ、亡国であるせつなさのバランス…!かっこよかったよ~~~!!
あと脚クッソ長い…。
悪友が3人並んだ時の異様なまでのスマートさ、さすが全員モデル…。
何かの移動の時に伊日中が並んだ時に後ろで悪友が揃ってて、あ…ってなった。あ…って。
「プロイセンVS世界」という大変厨二心をくすぐるハイパーエモーショナルな言葉を背負うぷーちゃんもかっこよかった。
世界を相手に戦い世界に大事な物を落としていくぷーちゃん…濁声で全力で語るその背中がとてもかっこよかったし、あそこはトリセツに次ぐ涙腺ブレイカーだった。
原作でもそうだけど、残念な感じとかっこよさの同居がたまらない。
ああいう風にやろうという打ち合わせをしていなかったと仮定するなら、カーテンコールが1時間半に及んだのは確実にぷーちゃんがいきなり勢いよく役を脱いだからであり、彼がカンパニ内で若手であったことを考えると、凄い勇気だね…と褒め称えたいしちょっとぬるい気持ちにもなってしまう。そこがよりぷーちゃんでした。
あ~その綺麗なお顔をもてあましているんだろうなあ…となる残念感と、全力のかっこよさをありがとう!
(喉がつぶれなかったかとても心配です)
アンサンブルさん
正直キャストが発表された時、何をする人たちだ…?と思っていたけど、彼らがいないとはじまらない終わらないヘタミュ。
足りない箇所を補い、舞台装置にもなり、アメリカさんのおもちゃにもなって、何よりもまずはお疲れ様でした!と言いたい。
国たちには出番がない時に休憩できるけど、アンサンブルさんたちはほとんど出ずっぱりだったし、ずっと踊ってたし、そのくせ最後まで軸がぶれずエレガントで、ほんとスタミナどうなってるんだろう。
あんなにジャンプしてるのに全然足音がしないのも凄いなと思って観てた。あれどうなってるの?
ライブではセットアップしたアンサンブルさんたちで始まった時にあまりのかっこよさに鳥肌が立ったよ。
あとえらいアクロバットな人いなかった? 眼が全然追いつかなかったので早く円盤を~~~!!!
アンサンブルさん達の存在がヘタリアっぽさをより出していたのかもなあ。にいちゃんの言葉*3を借りると「政府はマストで国民は風・時代は海」のまさしく風のような存在だったなあと思う。
1からライブまで参加された全てのアンサンブルさんたちありがとう~!
バンドさん
バンドさんが加わる事によってよりミュとの違いが出て、なんていうかメタ的な、お祭り騒ぎな感じがしてテンション上がった~!
自担が自軍でキーボードをやっているので、やっぱりキーボードさんに目が行ってしまったんだけど、倉庫掃除の時のピアノやばくなかった?幕張では初見だったゆえにうわああピアノすげええうまああああセンシティブ~~~~!!!と目も耳も奪われてしまったよ。アメリカさんの心情がより伝わってきて胃がぎゅうってなった…。もう一度聴きたい…早く円盤出てくれないかな…。
最後に
2.5次元舞台の楽しさを教えてくれ、ヘタリアのよさを再確認させてくれた舞台だった。
このカンパニ、このスタッフで作られた舞台を、元々2.5次元にはあまり興味がなかった私が1から全部生で観れた事は僥倖だなと思う。
演者さんのことばかり書いてしまったけれど、この舞台を企画してくださった方、演出家様、脚本家様、作曲家様、その他この舞台に関わる方々に改めて御礼が言いたいです。
お笑いライブなんかでトークが盛り上がって時間押しまくったせいで追い出されるように終了するのを何度か経験しているので、あの長時間のカテコを見守ってくれたフェスティバルホールさんにもお礼が言いたい。
ありがとうございました。
あとこんなとこ見てないだろうけど、フェスティバルホールの二階席中央付近に銀テープを置いていってくださった方ありがとうございました!
銀テに関しては戦争しか経験してなかったから、譲り合いなんてあるのか…!と感動してしまった。
ここまで書くのに1ヶ月以上…。
久々に作文したので思っていることを書き出すのに思っていた以上に時間がかかってしまった。
それゆえ書き逃している事もありそうだなあと思うので、思い出したらまた追記します。
ここまで読んでくださった方、ありがとうございました。
追記(円盤観ました)
読み返すと幕張二日目昼公演と大阪千秋楽のみを見て記憶を頼りに書いたのであちこちおかしなところがあるなあ。
幕張千秋楽でにーにめっちゃ脱いでるね…杉江くんを見せてもらえてよかった!
追記2(LINELIVE観ました)
楽しい5日間だった!最終日だけリアタイできなかったけど、みんなで実況しながら観るのは一人で円盤を観るのとは全然違った楽しさがありました。
まるで同窓会のようだったな〜。
続編はいつかな?
(ここ3日間くらい、3年くらい前のツイートにしかリンクを貼っていないこの感想を見にきてくださっている方がいてびっくりした)